超軽量焚き火台『UKIBI』話 前編|相性抜群!パックラフトでの川旅に挑戦してきました!

20234月の発売以来、ソロキャンパーを中心に多くの支持を得てきた焚き火台『UKIBI(ウキビ)』。Sサイズ65gMサイズ95gという圧倒的な軽さと携行性で、あらゆるアウトドアシーンで気軽に使えるのが人気の理由です。製作者の吉川浩樹さんは、その中で最も推している使用シーンが川旅だといいます。

そこで、「そもそも川旅ってなに?」という皆さんのために、川旅未経験のNewieメンバーが実際に体験してきました(笑)!前編の今回は、初心者による「パックラフト川旅in長良川」の模様をお送りし、後編で吉川浩樹さんにインタビューした「UKIBI製作秘話」をお送りしていきます!


川旅道具パックラフトと初対面!

やってきたのは岐阜県の長良川。鮎や鵜飼いで有名な日本を代表する一級河川です。

今回、川旅のガイドをお願いしたのは、川のガイドやアウトドアライターなどをしているユーコンカワイさん。今まで旅をした国内の川の数は70を越え、カナダやアラスカの川も旅してきた川旅名人です。ユーコンさんに川旅の定義を聞くと、「ただ川を下るだけじゃなく、途中の川原での時間をじっくり楽しんだり、その流域の文化・歴史・グルメなどもひっくるめて楽しむのが川旅です」と教えてくれました。

そして私たちの前に用意されたのが“パックラフト”と呼ばれる空気注入式のゴムボートです。元々がアラスカなどのビッグな荒野を旅する際、大きな湖や川を歩いて渡るために作られたもので、10年ほど前から日本でも川旅道具として浸透してきました。

▲重量はわずか3kg程度!安定感があって初心者でも扱いやすい

まずは漕ぎ方のレクチャーを受け、流れのない場所で練習。初めて川に浮かんだ時は少し怖さもあったけど、操作も難しくなく、少しコツを掴むとすぐに楽しくなってきます。川の上から眺める景色は新鮮で、ふわふわとした浮遊感も心地よく、自分で操船する充実感もあって、まだ練習なのに早くもパックラフトの魅力にハマる人が続出しました(笑)


川旅スタート!ワクワクとドキドキの瀬に突入!

練習後、川の流れや転覆時の対処法などの講習を受け、いよいよ川旅のスタートです。スタートしてすぐ左岸に現れたのは、川湊(かわみなと)灯台。かつてここが木材や美濃和紙などの物流拠点だった面影を残すもので、川の灯台として現存しているのは非常に貴重なんだそう。早速この流域の歴史に触れ、“川を旅している感”がしてきましたよ。

▲左側に見える高さ9mの川湊灯台。江戸時代からこの川を照らし続けている

やがてユーコンさんが「小手調べの瀬」といっていた場所に至ると、川に白波が立ち始め、流れも速くなっていきます。その流れに乗った途端、パックラフトは波に乗って軽快に滑り出しました。

▲抜群の開放感の中、快適な瀬を超えていく。ただただ楽しい!気持ちいい!

“小手調べ”が終わると、前方からザアザアと大きな音がし始め、遠くからでも白波の高さが確認できます。ユーコンさんが「川の真ん中を突っ切るよ!とにかく手を止めず、ひたすら漕ぎ続けること!」と叫ぶ。お尻に川が波打っているのを感じると、来るぞ来るぞとワクワクしてきました。やがてその瀬に突入すると、大きな波が右から左からと押し寄せ、波がバシャバシャと顔に当たってアドレナリンも大放出。ドキドキが止まらないけど、笑顔も止まらない!これは!・・・ひたすらに爽快だ!!

▲日常では味合うことのできないワクワク感とドキドキ感だった


川旅の基本は「のんびり行こうぜ」の精神

 大きな瀬を越えると、途端に川は穏やかに。こういった変化を楽しめるのも川ならではです。パドルを漕ぐ手を止め、流れに身を任せながら流れていきます。時折横になり、広い空を見あげたり、船首に止まるトンボを眺めたり、鳥の声に耳を澄ませていると、都会で溜まったストレスも空に溶けていくようです。まさに、川の上だからこその癒しの世界でした。

▲ゆらゆらと、ぷかぷかと。ただただ気持ちいい、川の上の穏やかな時間

▲川旅のベストシーズンは鮎釣り解禁前の、新緑眩しい5月がおすすめ

でも時折急にまた大きな瀬に出くわしてドキドキします。この緩急がまた最高なんです。副交感神経と交感神経が行ったり来たり。こりゃ、下手したらサウナよりもととのってしまうかもしれません(笑)

▲油断した頃にビッグウェーブ!楽しすぎて、川原を戻って2回目にトライする人も


川旅の醍醐味「川原でゆったり焚き火タイム」

「パックラフトなんて誰もいない最高の川原に行くためのただの道具。主目的は川下りじゃなく、川原でグダグダすることです。その中でも“焚き火”は川旅のメインディッシュですよ」とユーコンさんはいいます。

素敵な川原に上陸すると、早速みんなでそこかしこに落ちている流木を集めて『UKIBI』を取り出します。

▲「UKIBI」登場。今回は大きめMサイズを試してみました。

そして、あえてメタルマッチで時間をかけて着火します。ライターや着火剤を使えばあっという間だけど、不便で不自由な時間をじっくり楽しむのも川旅の醍醐味なのだそう。

▲全然火がつかない(笑) 苦労して火がついた時は思わず歓声が上がりました

ユーコンさんはUKIBIとは初対面。「一般に出回っている焚き火台って、工業チックで存在自体を主張するものが多くて、なんか本末転倒で正直好きじゃないんです。けど、これは自然の中で違和感なく使えていい!この“存在感の薄さ”こそ、焚き火の、そして川旅の名脇役にふさわしい・・・まさに焚き火界の松重豊だ!」と変に感動していました(笑)

▲焚き火台の存在感が消えることで、“火のみ”をしっかり楽しむことができる

▲濡れて冷えた体を温めるにはやっぱり焚き火。自然と会話も弾みます♪

▲ランチはホットサンド!自然の中で食べるからおいしさ倍増です!

今回はホットサンドだったけど、串に刺したウインナーやハム、そして王道のマシュマロなんて焼いて食べても最高ですよね。「流木を加工してトライポッド(鍋を吊るすための三脚)を作れば、川で獲ったテナガエビやヨシノボリを鍋で唐揚げにして楽しめそうだ」とユーコンさんは言ってました(笑)

▲この豊かな時間こそが川旅の真骨頂。もちろんその中心には焚き火がいます

 

やっぱり「川旅」と「UKIBI」は相性抜群だった!

その後も楽しく川を下り、やがて歴史ある小瀬鵜飼の漁場にて無事にゴール。

▲川湊から始まった旅は、鵜飼の聖地にて幕を閉じた。流域文化を駆け抜けた旅でした

みんな人生初の川旅だったけど、今まで感じたことのないワクワク感と開放感を味わうことができ、のんびりと時間を忘れて終始楽しむことができました。川からの眺めは何とも言えない特別な風景が広がっていて、清流も急流もそれぞれ違った楽しみがあり、この流域の歴史も感じられて本当に濃厚な1日でした。 いつもなんとなく見ている川に、すっかり親近感が湧いてきちゃいました(笑)

また、UKIBI製作者の吉川浩樹さんが言っていたように、この焚き火台が川旅との相性抜群だったことも身をもって体感しました。次回後編では、そんな吉川さんに、どんな背景や思いでUKIBIを作ったのかをインタビューしています。製作秘話を知れば、よりこのUKIBIを使うのが楽しくなるはず!ぜひ後編の記事もチェックしてみてくださいね!

 



ユーコンカワイ
フリーランスでグラフィックデザイナー・イラストレーター・アウトドアライターをする一方、岐阜県山県市の限界集落にて地域おこし活動にも従事。202211月には、村を丸ごと宿にした、サウナ付き貸別村「ヒトイキ村」をオープンさせ、ワーケーションなどの個人利用や企業研修・グループ合宿を受け入れている。ウェルビーイングをテーマとしたエコツアーも随時開発中!
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