ククサDIYキットの楽しみ方ガイド 初心者向け編
アウトドアで人気の木製マグカップ「ククサ(kuksa)」。木ならではの温かみや、この世に二つとない木目が魅力です。今回はそんなククサを自分で作れるキット「ククサDIYキット(初心者向け)」の使い方を紹介します。
- 必要な道具は全てお届け。届いてすぐに始められる
- 初心者でも簡単に作れるよう、難しい部分は加工済み
- 刃物を使わず、特別な技術も不要。安全なので、子どもと一緒に楽しめる
- ひたすら手を動かして没頭できる
- 少しずつ完成に近づく姿に達成感!
- 自分の手で仕上げられるので、愛着がわく
- 家でもキャンプでも楽しめる
『ククサDIYキット(初心者向け)』とは
ククサを作るとなると、木材に下絵を描いてくり抜いて...と、ちょっと作業が大変そうと思うかもしれません。 ですが、今回ご紹介するキットは商品名にある通り「初心者」向け。 カップ部分はほとんど完成した状態でお届けするので、主な作業は本体の表面をやすりがけする仕上げ作業です。ナイフを使うような難しい工程はなく、危なくないので木工初心者の方にもおすすめですよ。
ちなみに、上級者向けのキットも近日発売予定です!
作ってみた感想としては、ある程度形ができているので、アレンジの幅は少ないものの、少しずつ表面が滑らかになっていく達成感が楽しい!何より、削っている間は無心になって、没頭している感覚が心地良かったです。 所要時間は約3時間。削りカスは少なめなので、ご自宅や屋外でもチャレンジしやすいアイテムです。
◎商品ページはこちら
◎好きな形にこだわれる上級者向けはこちら
セットの中身はこちら。
・ククサ本体(未完成品)1個
・サンドペーパー(#80、#120、#240、#400)各2枚 ※#80のみ3枚
・サンドペーパー当て木
・蜜蝋ワックス(6ml)
・ワックス塗り用ペーパー
・ワックスふき取り用ペーパー
・レザーストラップ
・収納用巾着袋(麻製)
・ククサの作り方(初心者向け)説明書
届いたその日から始められるよう、必要な道具は全て揃っています。あとは、どんなククサが出来上がるのか、わくわくな心を携えて、ククサ作りスタートです!
ククサを作ってみる
作り方の流れは、ザックリこんな感じです。
①本体の凹凸を整えるため、目の粗いサンドペーパーから順にやすり掛けや面取りを行う
②やすり掛けが終わったら、蜜蠟ワックスで全体をコーティングする
サンドペーパーは目の粗いものから細かいものの順番で使います。目の粗さは数字で表され、数字が小さいものほど粒度が粗く、ざらざらとした見た目からもその違いがわかります。
気になった箇所を手直しする際も、粗いやすりを使ったら細かいもので表面を整えることを忘れずに。粗いやすりのみで仕上げると、触り心地の違和感や蜜蝋の塗りムラが出てしまうことがあります。
▲付属品のサンドペーパー、(左から#80、#120、#240、#400※メンテナンス用)
それではコツと一緒に実際の工程をご紹介します。
①表面が滑らかになるまでやすりがけを行う(所要時間:2時間)
まずは表面の段差が整うまで、一番粗い80番のサンドペーパーを当て木に巻き付けて、全体をやすりがけします。やすりがけは木の繊維を傷つけないように、木目に沿って行いましょう。 最初の作業ではありますが、ここが出来上がりの美しさを左右する最重要ポイント。 段々と表面が滑らかになっていく感覚を楽しみながら、ツルツルを目指して削っていきます。
コツは、表面のボコッとした部分を、へこんでいる面にならすようにやすりをかけること。一気に全体をこするのではなく、小さな面積を地道に削ってならしていきましょう。
また無心で削っていると、削りたいところと別の部分にやすりが触れてしまい、跡がつくことがあります。 この跡も、見えなくなるまできれいにこすってください。持ち手の上の部分や、指を通すための穴、底面なども忘れずに削ってくださいね。
※カップの内側は、合成漆塗りを施しているのでやすり掛けは不要です。
②飲み口や底面、取っ手などの角をこすって面取りを行う(所要時間:10分)
表面全体が整ったら、2番目に粗い120番のサンドペーパーを①と同様に当て木に巻き付けて、面取り作業を行います。 角張っている飲み口や底面、取っ手部分にやすりをかけて、丸みを出していきましょう。
この作業は、お好みで加減を決めてOKです。角を多く残すと武骨でワイルドな雰囲気に、丸く整えると優しい雰囲気に仕上がります。
③仕上げ磨きをする(所要時間:30分)
やすりを使った作業はこれで最後!2番目に細かい240番のサンドペーパーで全体を磨きます。 ①や②で整えた表面をさらに磨くことで触り心地がよくなり、次の工程で行う蜜蝋のコーティング作業もやりやすくなります。当て木は使わず、指の腹を曲面に沿わせて磨きましょう。全体的にやすりをかけて、表面の滑らかさが均一になったら次の作業に移ります。
④表面についた切粉を拭き取り、蜜蝋ワックスを全体に薄く広げて塗り込む(所要時間:10~20分)
削り粉やカスをティッシュや布で拭き取り、蜜蝋ワックスを塗っていきます。蜜蝋ワックスは粘土が高いので薄く広げるのが難しいかもしれませんが、ムラなく塗り込んでいきましょう。
コツは本体を縦に持って飲み口の頂点から、持ち手に向かって縦方向に蜜蝋を伸ばしていくことです。
これはククサの原料である木がまだ森に生えていた時、この方向に水を通す道管が流れていたからです。道管に沿ってワックスを塗り広げると、より浸透しやすくなるため、塗りやすさが増します。
また、この段階で表面にザラザラした部分や気になる面が出てきたら、手直しをしても問題なしです。ザラザラの正体は削り残し。ここにワックスを塗ると、上手く塗り込めずにザラザラが残り、触り心地も見た目も損ねてしまいます。①から順に再度やすりがけを行いましょう。
筆者もツルツルにやすりがけができたと思っていたのに、削り残しを発見してやり直しました。なんとも悔しかったです...(笑)
⑤余分なワックスを拭き取り、一日程度乾燥させて完成!( 所要時間:3分)
全体にワックスを塗り広げたら、青色のワックスふき取り用ペーパーで余分なワックスを拭き取ります。 その後は直射日光の当たらない場所で、1日ほど乾燥させます。乾燥が終わったら、付属のレザーストラップを結んで完成です。
ククサづくりをもっとに楽しむには
一人で黙々と手を動かして、没頭するという楽しみ方のほかにもおすすめのシチュエーションがあります。
おすすめ①キャンプで
早めに設営を終えた際や、連泊などちょっと時間があるときに作ってみましょう。 キットは両手サイズの箱に収まるので持ち物もかさばりません。
おすすめ②おこもりDAYに
雨の日や、テレビや携帯を眺めながらなんとなく過ごしてしまうおうち時間にもおすすめです。 やすりをかけた時に出る削りカスは、少量なので片付けも簡単です。
おすすめ③誰かと一緒にワイワイ作る
一人で没頭してもいいけれど、みんなでしゃべりながら作っても盛り上がれそうです。 誰が早く作れるか競争したり、完成を見比べてみたりと楽しみ方も広がります。 危ない作業は特にないので、お子さんと協力して作るのも楽しそうです。
番外編:自分のペースで作る
本体を削るだけなので、一度に作り上げる必要はなく、作業を数日に分けて行うことができます。ちょっとした空き時間にコツコツ作り進めるのも良し、時間を取って一気に作り上げても達成感に包まれそうです。
毎日忙しく生活していると、何かに没頭できる時間をなかなか取りづらいもの。
そんな日々の中で、単純な作業の積み重ねで完成する「ククサの自作キット(初心者向け)」は、たくさん考える必要がなく、無心で手を動かせるのが魅力です。
少しずつ表面が滑らかにツルツルになっていく姿には、小さな達成感と一緒に愛おしさも感じます。ちょっとやってみたいなという気持ちを大切に、ククサ作りを楽しんでいただけたら嬉しいです。